胸郭出口症候群

手や腕の痺れ、痛み

『腕付け根の狭まり問題』

「首が廻りにくくて,手が痺れる。」という症状で病院へ行くとX-RAY及びMRI検査をして

「頸椎の隙間が狭くなっている」と診断される場合が多いでしょう。

果たして

そこが本当の「首が廻りにくい,手が痺れる。」

の根源なのでしょうか・・・?

たとえば、

頸椎5,6間の椎間孔に狭窄が有り

腕神経根を圧迫し椎間孔周辺組織に炎症が発生している状態があるとしましょう

その症状は

「首が廻りにくくて、手が痺れる」だけで済むでしょうか…?

首から発した腕神経に沿って激しい痛みと疼きと神経機能障害が腕全体を襲うでしょう!

しかし、

一般的な「首が廻りにくくて、手が痺れる」の症状

「首凝り、肩凝りだけだったのが、いつの間にか手まで痺れるようになった…」

この様な段階での症状経過が多いのではないでしょうか・・・

この様な状態の場合

頸椎ヘルニアや頸椎症で椎間狭窄が存在していても

そこが暴れているのではありません。

この様な症状は神経原性(神経根での炎症)というよりも

筋原性起因(筋肉の過緊張)で

血液及びリンパ液の循環が滞り発生している症状です。

たとえば、

「正座して足が痺れる」と同様の現象

が起こっていると考えます。

では、

このような「肩凝りが酷く、いつの間にか手まで痺れだした」

の現象・症状は

どのような箇所に、どのような起因で発症するのでしょう。

考察してみましょう。

腕付け根の狭まり問題

上図1.○印を観てください

腕・手・指に伸びる神経と動脈,静脈血管とリンパ管が

鎖骨の下から肩と胸の前を通るトンネルを抜け出ている

のが観察できると思います。

ここを『胸郭出口』といいます。

「胸郭出口」のトンネル部⇒解剖図でー解説ー

このトンネル(胸郭出口)を形成しているのは

小胸筋・肩甲下筋・前鋸筋です

斜角筋症候・胸郭出口症候-奥田整骨院-茨木市
小胸筋
斜角筋症候・胸郭出口症候-奥田整骨院-茨木市
肩甲下筋
斜角筋症候・胸郭出口症候-奥田整骨院-茨木市
前鋸筋

これら三つの筋群が緊張すると

頚肩腕症候-奥田整骨院・茨木市

”肩の前巻き”状態が起こります。

それは胸郭出口というトンネルを狭める結果に繋がり、

そこを通る腕の神経、動静脈、リンパ管が

例えば、水道のホースを圧迫されたような状態が起こり、

正座して足先等々が痺れるような症状が発生します。

詳しくはホーム『首・肩・腕の問題』を参照ください。

総括

上図部位で、

これら三つの筋肉が過緊張のような不具合が起こり

上腕動脈・上腕静脈・上腕リンパ管が絞扼されること

で発生する問題が胸郭出口症候群です。

さらに、この三つの筋肉は

肩-腕を動かす筋肉であると共に

胸郭を動かして呼吸をさせる呼吸筋でもあります。

となる呼吸筋群の体幹深層筋が必ず絡んできます。

WAJUは

胸郭出口症候群を改善させるにあたり

小胸筋・肩甲下筋・前鋸筋に定め

アジャスト(調整)をこころみますが、

呼吸筋群である体幹深層筋全体のバランスを改善させることを忘れません。 

さらに

横隔膜の緊張から発した

自律神経の副交感神経(迷走神経)の調整も必要と考えます。

もしくは

横隔膜のポンプ作用や下腿筋群(ふくらはぎの筋群)が

弱った為に発する体幹深部のリンパ循環の滞り

を促す調整も必要と考えます。

施術は『木を診て森を観ず』ではうまくいきません

『森を観て、森を診てこそ、木が生き返る』 

そのように考えて施術を行うよう心懸けています。

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