和柔【元気と病気・体の根源】コラム6
「乳び槽」って?
鳩尾(みぞおち)の下,腹大動脈の前に位置する
人体最大の「リンパ節」をいいます
ここには乳白色の液体=乳糜(にゅうび)が溜められているので
そう名付けられました
その乳白色の液体は脂肪です
白濁したお乳色をしているそうです
脂肪代謝の一環として
小腸から吸収された脂肪分が
先ず
深部リンパの乳び槽に注がれるのです
えー!リンパ管に脂肪分が行くルートがあるの…!??
栄養代謝ー消化ー吸収ルートの復習
三大栄養素のタンパク質と糖質は
口腔と胃と十二指腸でアミノ酸orブドウ糖に分解
小腸粘膜で吸収されて
門脈から肝臓へ入るルートを通ります
脂質も小腸粘膜で仕分けられ (↑図、単鎖⇒短鎖に訂正)
短鎖・中鎖脂肪酸は,門脈ー肝臓ルートに乗ります
しかし
粒子(分子レベル)の大きい長鎖脂肪酸は
深部リンパ(リンパ本幹~乳び槽~胸管)のルートに廻されます
深部リンパ循環と長鎖脂肪酸
深部リンパ循環は
老廃物の運搬路、免疫細胞の活動現場
そして
小腸から吸収された栄養素=長鎖脂肪酸のルート
乳び槽から胸管を通り鎖骨の下の静脈に注がれます
このルート
最初の一周は肝臓での恩恵(分解・合成)を受けずに
血液循環に流されるわけです
しかし、ここには問題点があるのでは…?
タンパク質と糖質と脂質の短鎖、中鎖脂肪酸は
門脈ー肝臓ルートで
肝臓という精製⇒分解・合成工場で
栄養素の潤沢な処理が成されるので
安心安全と考えられますが
粒子の大きい長鎖脂肪酸がそこから外される…
それ、大丈夫なの??
ここで登場するのが
今回の主役『乳び槽』です
観ていきましょう
最大のリンパ節『乳び槽』
深部リンパ循環⇒脂質代謝のリンパルートにおける
最重要ポイントは
リンパ節である『乳び槽』に注がれるというところです
リンパ節はリンパ球やマクロファージなる免疫細胞が
巣をつくり
細菌、ウイルスや1日に何千個も発生している癌細胞と
日夜戦い(通常⇒全戦全勝です・・)
血祭りにあげている「ー戦場の場ー」です
その最前線にある人体最大のリンパ節が『乳び槽』です
その「ー戦場の場ー」での対応力は半端ではありません
リンパ節の”MOTHER”のような存在です!
リンパ循環系の肝臓のような機能を持っている
と、WAJUは勝手に思っているのですが…
⇒長鎖脂肪酸もそこに送られるわけやから、
まぁ、安心してもエエかな!…?
ではでは、続きを観ていきましょう
⇒ここからは教科書の文章引用です
乳び槽の働き
乳び槽の主な働きは
リンパ液の”流れを調整”及び”貯留”し
乳糜(脂肪分)を胸管へと送り込む働きがあります
リンパ液の貯留
小腸から吸収された脂肪分は
リンパ管に入り
乳糜として乳び槽に流れ込みます
乳び槽は
この乳糜を一時的に貯留する役割を果たします
これは貯留のみならず
乳糜(脂肪酸=長鎖脂肪酸)の精製を
少なからず遂行しているでしょう
リンパ液の輸送
乳び槽に貯留されたリンパ液は
徐々に胸管へと送り出されます
胸管は
全身のリンパ液を静脈へと運ぶ大きなリンパ管です
脂肪分の輸送
乳び槽を経由して運ばれる脂肪分は
最終的には静脈(左鎖骨下静脈角)に入り
全身の細胞へと運ばれ
エネルギー源や細胞膜の材料
として利用されます
余剰は
脂肪細胞へ貯えられます
乳び槽の重要性
乳び槽は脂溶性ビタミンの吸収や
免疫機能にも関わっています
脂溶性ビタミンの吸収
脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は
脂肪と一緒に吸収され
リンパ管を経由して運ばれます
そのため
乳び槽の働きが低下すると
これらビタミンの吸収が悪くなる可能性があります
p.s.⇒脂溶性とは脂分に親和性があるということです
免疫機能
リンパ液には免疫細胞が含まれています
乳び槽は
これらの免疫細胞が全身に送られる過程で
重要な役割を果たしています
まとめ&WAJUの不安
乳び槽はリンパ系の重要な器官であり
脂肪分の輸送や、リンパ液の流れの調整に
深く関わっています
乳び槽の働きが低下すると
脂溶性ビタミンの欠乏や
免疫機能の低下を
引き起こす可能性があります
又、
とくに脂質代謝において
小腸からの脂肪酸の約80%が
乳び槽(リンパ管ルート)に廻されます
もし、トランス脂肪酸のような
炎症を起しやすい
悪い脂を摂取し過ぎたら・・・!?
悪玉ー脂肪分の過剰摂取ということは
深部リンパ管(リンパ本幹・乳び槽・胸管)内で
慢性的炎症応答を誘発!!
制御性T細胞(Tレグ)の免疫抑制力が効きにくくなり
攻撃性T細胞やマクロファージが暴走!!
挙げ句の果てに
アレルギー疾患や自己免疫疾患を引き起こす・・・
のではないか!?
という危惧を私的に抱いております
p.s.⇒現代病、生活習慣病と称される訳の分らない疾患の一要因が
この「乳び槽の機能低下」にあるのかも知れません…!?
これはWAJUの杞憂かも知れませんが…しかし
乳び槽を中心とした深部リンパ循環の調整アジャストは
和柔整体における重要施術であることは間違いありません
最後に和柔整体の働き掛け
乳び槽を中心とした深部リンパ循環の不具合を
正す方法を和柔整体は構築しております
横隔膜の動きを正し、体幹の歪みを矯正し
呼吸と内臓の働きを活性化させること
それも薬を使わずに
ごく自然な他動的運動ー動作としての術で正しく促すこと
和柔整体のぷるタッチ反射術が
その不具合,問題を正す術(じゅつ)であり術(すべ)です
WAJUは日夜、研究,研鑽を惜しまず頑張っております。。
(^^)v
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