『気』って?漢方-中医学の基本概念「総論」

歴史を紐解けば儒学の祖”孔子”が

『気』というWordを最初に使った

儒学は

中国の歴史において基本思想として大きな地位を占めた

中医学に於いても儒学の概念が基本であり

『気』という目に見えないものが

人体を支配していると考えた

現存する中国最古の医学書『黄帝台経こうていだいけい』には

『先天の気=元気or原気』が天から降り命を授け

『後天の気(宗気・営気・衛気)』が全身の「経絡」を巡り支配する

この概念が根本となり東洋医学、医術が組み立てられた

先天の気と後天の気

先天の気=元気

原初の生命エネルギーであり

生命の誕生と成長,活動の源エネルギーが

元気or原気である

これが天(=宇宙)から降りて命が宿ると考えた

宿る場所は『腎』⇒黄帝台経では

『人の命が始まるのは「精=気」が腎に宿ることからなる』

と唱えている

後天の気=宗気・営気・衛気

宗気(そうき)

先天の気で授かったエネルギーを源に

宗気そうき」が”大自然大気”を吸い込み

胸に貯まり「経絡けいらく」を駆け巡り

営気えいき」&「衛気えき」の運行を推進するとある

営気(えいき)

営気は飲食物が変化し

血に変わり脈中を行くという

⇒これは今でいうと”血液循環”であろう 

衛気(えき)

衛気も飲食物が変わり

脈外をいき

身体の表面にあり

皮膚をうるおし人体を防御するとある

⇒これはリンパ循環のことと思う

経絡(けいらく)

「気」が流れ巡る道路を経脈(けいみゃく)という

その支線を「絡脈(らくみゃく)」とよぶ

総して「経絡けいらく)」となる

経絡学説は中医学の基本理論のひとつである

よく「ツボをはずす」とか「ツボをこころえている」とか言うが

この「ツボ」は

黄帝台経-素問(そもん)では

脈気(みゃくき)の発するところ」と称し

黄帝台経-霊枢(れいすう)では

「水の湧き出るように脈気のでるところ」と唱えている

その部位を

気穴(きけつ)とか井穴(せいけつ)と表現して

これを「ツボ」と言っている

ツボは気の流れる経絡という道路の出入り口であるということだ

そして気が流れる経絡は六臓六腑が発動源となる

六臓六腑

六臓六腑…??、五臓六腑では…!? 

中医学では『臓』

「心」「肺」「脾」「腎」「肝」「三焦さんしょう

の六臓としている

『腑』

「大腸」「胃」「小腸」「胆」「心包しんぽう」「膀胱」

の六腑としている

合計、十二の臓腑を柱として

経絡という道路を「気」が巡るのだが

そこにはコースがある

気の流れは基本的に決められたコースを辿るということだ

p.s⇒ここで見かけない臓腑が「三焦」と「心包」だと思うが詳細は各論で述べる

「気」は経絡を流れ「ツボ」に抜ける

『気』は臓腑を発源とし経絡を巡りツボに抜ける

又、その逆もある

その気の流れが

円滑、潤沢なときは「元気」であり

滞りがちだと「生気がない」となり

滞ると「病気」となる

  この臓腑と経絡とツボを

『気』が流れるコースが決まっているのだ

コースの出発地は中焦(ちゅうしょう)

胃辺りに相当する中焦という

飲食物が入ると『気=後天の気』に変化

その『気』は先ず「肺」に入る

経絡のコースを順に観ていこう

1.手の肺経

肺に入った『気』は

→肩の前ツボ『中府ちゅうふから

→肘,手首

→親指のツボ『少商(しょうしょう)

に抜ける

次に『気』は人差し指に回り

2.手の大腸経

人差し指の爪内付け根ツボ『商陽(しょうよう)』から

→手の甲

→肘外

→肩上

→首横

→鼻横のツボ『迎香(げいこう)』に抜ける

次に鼻から目に上がり

3.足の胃経

目の下ツボ『承泣(しょうきゅう)から

→口まわり

→胸

→胃

→太もも

→すね

→足2指ツボ『レイダ』に抜ける

次は、足の親指にまわり

4.足の脾経

足の親指内爪付け根ツボ『隠白いんぱく』から

→足の内側

→すね内側

→鼠径部

→腹から脾臓をかすめ

→胸横ツボ『大包だいほう』まで

次は脇の下

5.手の心経

脇の下ツボ『極泉きょくせんから

→腕の内側

→肘内

→手首内

→小指内ツボ『少衝しょうしょう』に抜ける

次に、小指外側にまわり

手の小腸経

小指外側ツボ『少沢しょうたく』から

→手の外側

→手首外、肘外

→肩後ろ,肩甲骨

→首よこ

→頬を上がり

→耳の前ツボ『聴宮ちょうきゅう』まで

次に、目の内側にまわる

足の膀胱経

目の内側ツボ『晴明せいめい』から

→頭上に上り

→首の後ろで二筋に

→背中、腰

→尻を下り

→膝裏で合流

→足の小指爪外ツボ『至陰しいん』を抜ける

次に、足裏にまわる

足の腎経

足裏ツボ『湧泉ゆうせん』から

→内踝→膝内

→股付け根

→体内を貫き

→腎臓を通り

→胸前鎖骨下ツボ『愈府ゆふ』まで

次に、乳の外から

手の心包経

乳の外ツボ『天地てんち』から

→脇,腕の内

→肘,手首の内中

→中指先ツボ『中衝ちゅうしょう』に抜ける

次に、手の薬指にまわる

手の三焦経

薬指ツボ『関衝かんしょう』から

→手の甲,手首

→腕の外側

→肩まで上り

→分岐

→1本は胸から臍まで

→もう1本は

→耳を廻り

→目の外側ツボ『糸竹空しちくくう』まで

次に、目の外側下にいき

足の胆経

目の外側ツボ『童子髎どうしりょう』から

→額(ひたい)

→耳をまわり

→頭の横を1往復

→肩に下り

→胸郭を貫き

→胆嚢をかすめ

→股の付け根

→尻をまわり

→脚の外を下り

→脛の外から

→足薬指ツボ『皦陰きょういん』に抜ける

次に、足の親指にまわる

足の肝経

足親指ツボ『大敦だいとん』から

→足甲を上がり

→脛骨内側

→股の付け根まで上がり

→生殖器を巡り

→下腹部

→外腰に上がり

→肝臓に至る=ツボ『期門きもん』まで

『期門』は全身を流れめぐる『気』の終点

これで『後天の気』は

六つの臓=肺・脾・心・腎・心包・肝

六つの腑=大腸・胃・小腸・膀胱・三焦・胆

と関係を持ち

頭のてっぺんから

両手両足のすべての指まで

くまなくめぐったことになる

経絡の纏めと経絡治療の展望

経絡の六臓六腑は,西洋医学の五臓六腑とは共通点もあるが相違点もかなりあり

生理学的観点でいうと全くかけ離れていることもある

また、経絡治療という観点でいうと

診断に於いては「脈診」という難解な壁が立ちはだかっている

しかし私は長年「ぷるタッチ反射術」で

筋肉と反射神経にアプローチし施術を組み立ててきた

その筋反射という観点から経絡,ツボに気を流すという

独自のアプローチを模索している

まだまだ道半ばであるが’WAJU流経絡治療’を構築していく意気込みである

「百歳まで現役!」(^^)v,ok

次は各論で「六臓六腑」について詳しく論じていきたいと思う

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