和柔【元気と病気・体の根源】コラム5
さっきまで元気だったのに
急に怠さが襲う…
ふらつく,めまいが…
頭痛がするetc
これって・・・?
体の中でどんなことが起こっているの??
血糖値スパイクの原因機序
低血糖状態に陥っています
血液中の栄養分(ブドウ糖=グルコース)が
不足している状態を低血糖状態といいます
糖質栄養分を一番使うのは脳で、
その次は筋肉です
血糖栄養分が不足すると
脳機能、筋肉機能の働きが悪くなります
その警告信号(=症状)が
ふらつく、眩暈がする、頭が痛い、全身が怠い,重い、
腕、脚が動きにくい・・・
などなどの不定愁訴なのです
栄養失調なの?
逆に、食べ過ぎているのです!
高糖質な食べ物や飲み物
(ケーキ、和菓子、果物、ビールなど)を
食後に”別腹と称して”食べること
が原因です(満腹であれば和菓子一個でも過剰になります)
そうすると急に血糖値が上がり
その反動で
2、3時間後に急に下がってしまいます
⇒これを血糖値スパイクといいます
血糖値スパイク
血中血糖の乱高下を血糖値スパイクといいます
食後に別腹と称してお菓子や甘い物(ビールも然り)を摂ると
血糖値が急上昇します
それを感知して
膵臓が緊急事態と判断
インスリンを大量に分泌し
血糖値を下げようとします
血糖が急上昇した場合
インスリンを大量投与しますので
急降下してしまうのが常です
こうして低血糖状態に陥いり
食後3時間ぐらいして
だるい、ふらつく、眩暈がする、頭痛、眠たい・・・などの
⇒イライラする、怒りぽくなる、こんな症状も出ます
不定愁訴が現れます
そうなると、
血中栄養分を補うために
また甘い物を欲します
p.s.⇒これが甘い物が止められないという”甘い物中毒”です
しかし
我々は対抗処置を持っています⇒糖新生です
糖新生(とうしんせい)
この急降下が原因で低血糖に陥ると
糖新生と呼ばれるメカニズムによって
血糖値を上昇させる仕組みが働きます
膵臓からグルカゴン
副腎髄質からアドレナリン
副腎皮質からコルチゾール
というホルモンが分泌されて
肝臓や筋肉にプールされている
グリコーゲン(栄養-貯蔵物質)を
分解し
下がった血糖値を上昇させます
⇒本来、
糖新生システムが働くのは
飢餓などの緊急事態,緊急状況で働くシステムで
血糖値を維持するために重要な役割を果たす機構です
しかし
現代人は飢餓の反対の飽食で
糖新生のスイッチを入れてしまっているのです
ストレスでも糖新生が働く・・・?!
飽食(糖質の摂り過ぎ)だけでなく
ストレスでも
糖新生のスイッチが作動します
ストレスで糖新生が起動する機序
不安、心配などの精神的ストレスは脳を疲弊させます
脳が必要以上に疲れを感じると、
副腎からコルチゾールが血中に分泌され、
血糖値と血圧を上げ
脳に栄養の供給を促進させます
無理矢理やり血糖を急上昇させその場を凌ぐ訳です
これは血糖値スパイクと同じ状態です
以下、ホーム「運動と食事と睡眠の問題」を開けて、
ストレス反応⇒「闘争、逃走反応」を科学的観点でを参照ください
当然、時間が経つと低血糖に陥りますので、
そのフォローで糖新生が起動するという絡繰りです
ここで働く主動的ホルモンもコルチゾールです・・・
コルチゾールというホルモンは
陰にも陽にもマルチに働く特異なホルモンです
コルチゾールって?
コルチゾールは
ステロイド薬剤の基になっているホルモンです
糖新生における
グルカゴン、アドレナリンを配下に置き
筋肉の合成と分解を調整する⇒タンパク質代謝や
脂肪の分解を調整する⇒脂質代謝の
統合支配の司令官の役割を担います
それ以外にも血圧を上げ血流を促進させてり
免疫細胞を抑制し炎症を鎮火させたり
痛みを抑制したり
とマルチな機能,働きをします
しかし
脳ストレスの糖新生として働き過ぎると
「海馬」にダメージを与える為
ストレスホルモンとも呼ばれています
糖新生による弊害
糖新生は我々の健康を維持するために
とても大事なシステムです
しかし
過剰糖質摂取や過剰飲酒で
血糖値スパイク状態が慢性化すると
ホルモンの分泌過剰が起こり
⇒結果⇒ホルモン分泌疲弊に陥ります
インスリン・グルカゴンの分泌疲弊は糖尿病です
アドレナリンの分泌疲弊は自律神経失調症です
コルチゾールの分泌疲弊は副腎疲労症候群と呼ばれ
脳疲労を招き、最終段階は鬱病です
このような病気に至るまでに
必ず異常を知らせる警告信号=症状を発し知らせます
その症状が
眩暈、ふらつき、頭痛、倦怠感、手足が重い、しんどい、などなど
なのです
血糖値スパイクの観点で弊害,リスクについて、
もう少し詳しく述べてみましょう
血糖値スパイクによる肝臓と筋肉へのダメージ
血糖値スパイクとは
食後に血糖値が急上昇した後、急降下する現象でしたよね
この乱高下が
肝臓と筋肉に様々なダメージを与える可能性があります
◆肝臓へのダメージ
脂肪肝
血糖値スパイクは、肝臓での脂肪合成を促進し
脂肪肝を引き起こす可能性があります
脂肪肝は
肝臓の機能低下や肝硬変、肝臓癌などのリスクを高めます
インスリン抵抗性
慢性的な血糖値スパイクは
肝臓でのインスリン抵抗性を引き起こす可能性があります
インスリン抵抗性になると
インスリンの作用が弱くなり、血糖値を下げにくくなります
⇒行き着くところは糖尿病です
慢性炎症
血糖値スパイクは
肝臓での炎症を引き起こす可能性があります
炎症は
肝臓の機能低下や肝硬変などのリスクを高めます
◆筋肉へのダメージ
タンパク質分解
血糖値スパイクによるインスリンの過剰分泌は
筋肉でのタンパク質分解を促進します
タンパク質分解が進むと
筋肉量が減少し、筋力が低下します
糖化
血糖値が高い状態が続くと
タンパク質が糖化し
AGEs (終末糖化産物) という物質が生成されます
AGEsは
筋肉細胞の機能障害や老化を促進します
⇒関節が直ぐにズレる,固まる⇒変形性ひざ関節症・脊椎管狭窄症
ミトコンドリア機能障害
血糖値スパイクは
筋肉細胞のミトコンドリア機能を障害する可能性があります
ミトコンドリアは
細胞のエネルギー産生に関与する重要な器官です
ミトコンドリア機能障害は
筋肉疲労や筋力低下につながります
糖尿病との関連
血糖値スパイクは
糖尿病の発症リスクを高めるだけでなく
糖尿病患者における合併症のリスクも高めます
⇒糖尿病予備軍だからまだ大丈夫と思わないでください
膝、腰、肩、首など各関節が
直ぐに炎症を起こす状態に成っています
血糖値スパイクの対応策
口養生と有酸素運動が対応策です
食後直ぐの過剰な糖質を避ける
これが一番重要でしょう
とくに
食後、別腹で甘い物、清涼飲料水、ビール
は慎むべきです
食したければ
食後2,3時間あけてお八つとして食べてください
とは言え、、、
食欲は第一欲です。。。
わかっちゃいるけど食べちゃった・・・
とくに甘い物とお酒は
ドーパミン(報酬系-快感,幸福感物質)が絡み
中毒化するので厄介です。。。。
じゃーどうすれば良いの?
⇒有酸素運動が敵策です。
しかし、
30分の散歩を朝昼晩と行えませんよね。。。。
↓ ↓ ↓
食後直ぐに呼吸エクササイズを行なう
食後直ぐ(15分~30分の間)に
呼吸運動法
「ふぅー!吐き」努力呼吸法やWAJU呼吸エクササイズ
を5分おこなう
⇒呼吸法と軽いストレッチは筋肉に血糖を送る刺激になります
⇒食後何もしないでテレビを見ていると血糖は内臓脂肪として貯えられてしまいます
血糖値スパイクはこのエクササイズで防げます!
対応策エクササイズ やり方-例-
先ず、「ふぅー!吐き呼吸法を
腕ポーズ①②③パターンを1セットとして5セットします
次に、「しゃがみ屈伸」を
腕ポーズ①②③パターンをセットとして5セットします
最後に、「バンザイスクワット」を
連続で5回行なってください
ここまで5分で完了します
食後、”歯磨きをする”、のと同じ感覚でルーチン化しましょう
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