頑固な肩甲骨の痛み,腕付け根の痛
『首付け根のトンネル狭まり問題』
「斜角筋症候群」とは
頭を前や後ろに倒して放散する
背中の痛み,腕後ろ面の神経痛は、
腕神経叢(C4~C7の孔から出て腕、肘、手まで繋がる神経)が
首付け根のトンネル(前斜角筋と中斜角筋の隙間)を抜け出る、
そのトンネルの狭まりが要因で起こる症状、状態を
斜角筋症候群といいます。
この状態を放置すると
頸椎症や頸椎ヘルニアに移行することもあります。
症状が出てから三ヶ月までに適切な処置が必要でしょう。
こんな症状がでます
初期は⇒首つけ根の頑固な肩凝り、痛み
慢性化すると⇒肩甲骨の痛み,痺れ,神経痛
挙げ句の果ては⇒上腕後面から指先まで放散する痛み
問題を起す原因筋肉は
斜角筋と、その後ろ肩甲挙筋の凝り過緊張です
解剖図で神経走行と痛みの因果関係を観察
斜角筋

上図→前斜角筋と中斜角筋の隙間を
腕神経の束がトンネルを抜ける様に腕に伸びています
この箇所で斜角筋に凝りや過緊張が起こると
腕神経が絞扼されトラブルが発生します
肩甲挙筋
1.肩甲挙筋=斜角筋の直後にある
2.肩甲上神経
3.橈骨神経
肩甲挙筋と神経2マークアップ.jpg)
●斜角筋のトンネルを抜け出た腕神経は
上図○印で示した辺りから枝分かれして
肩峰をくぐり、2.肩甲上神経になります。
⇒肩甲骨が痛むのは2.肩甲上神経が興奮しているからです
●○印下あたりから枝分かれした3.橈骨神経は
肘から前腕、指までつながっています。
⇒○印辺りで神経絞扼を受けることで
3.橈骨神経に沿って痛みが放散する場合があります。
首を後ろに倒すと、
ビリッー!と発する腕への神経痛は斜角筋症候の代表的な症状です
矢印→肩甲背神経

●肩甲挙筋の隙間から抜け出た→肩甲背神経は
肩甲骨の内側を縦下に走ります
⇒頭を前に倒したときに鋭い痛みが
肩甲骨の内側に放散する症状は肩甲背神経痛です。
これも斜角筋症候の代表的な症状です。
総括
斜角筋症候群は
初期症状として”頑固な肩から首の付け根凝り”として
皆様を困らせているでしょう。
そうこうしているうちに
前述した「橈骨神経痛」や「肩甲背神経痛」や
肩甲骨自体に痛みが走る「肩甲上神経痛」が発症します。
いずれも
頸椎の器質的病変(ヘルニア・骨棘・椎間狭窄)が
炎症を起して暴れている状態,症状ではありません。
斜角筋及び肩甲挙筋が
重い頭を支えることに疲弊し引き起こした、
神経-筋接合部の神経伝達物質促通不良が引き起こした
筋肉原性の絞扼的トラブルが原因です。
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